1通目 始まり

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「保育」 「「「「保育?」」」」 子供が苦手そうに見える飛鳥が、まさか保育系に進むとは、考えつかなかった。 「だから、私の行きたい進路は推薦にはないの」 納得出来る。 「バトミントンも最初、真剣にやろうと思ってなかったし」 「でも、もったいない……まだ二年生で推薦くるなんてないよ、普通」 「いいの、いいの。向こうは人数調整とかで欲しいだけ。私の価値なんて、殆どないよ」 もう、顔を合わせる事しか出来ない。 キーンコーンカーンコーン チャイムが鳴り響く。 「おい、席につけ!!」 数学の鬼川が入って来た。 「お前らの授業態度バツにしてやろうか?」 「「「いえ…………」」」 鬼川の授業中、早紀は飛鳥の背中を眺めた。 あの肩に期待が積み重なっているのか……。 そう思うといたたまれなくなった。
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