初恋―兄ちゃん―

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そんな兄ちゃんの部屋は、何処から仕入れたんだか、スロットマシーンや、インテリア用の信号機など、とにかく踏み込みにくい空間でした 口癖は、 「あ?」 「あほやでよ」 「ふんっ(鼻で笑う)」 「わいな…」   こんなかんじだったんで、ぶっちゃけ妹の私でも怖かったんです     でもね、 「一歩!金やるから、兄ちゃんの車行って好きなだけ持ってけ!」 とか言って、お父さん達に『甘やかすな』なんてぶつぶつ言われながらも、懲りずにお小遣くれたり…   「一歩、兄ちゃんとドライブいくぞ!」 って、単車の後ろに私を乗せ、夜の街を走ったり… そんな優しい兄ちゃんが大好きでした
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