プライド

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しかし、その日は必ずやってくる。入学式。慣れないスーツを着て慣れない靴を履き慣れない電車通学が始まる。 りょう:「行ってきます。」 『車に気をつけるのよ』と母親が言い終わるかどうかの時には既に家の戸が閉まっていた。 りょう:「おはよう」 まもる:「おお!!おはよう」 彼(まもる)は幼稚園の時仲は良かったのだが小学校は別々になりたまたま高校で再会し彼もまた他の大学を落ちた事で一緒の大学に行く事になったのである。 りょう:「今日から大学生やな。」 まもる:「ちょー!!今日から大学生やで。ホワイトデイズみたいに青春できるんかー」 この時の大学生をテーマにした青春ドラマ「ホワイトデイズ」がTVでやっていた。そのドラマに影響を受けた大学生は多かった。 りょう:「ほんま憧れるわー。」 まもる:「芝生の上で男2女2ぐらいで空見て喋ったりなー」 りょう:「やばい。やばい。テンション上がってきた。」 MDプレイヤーを聞いている大学生であろうか。スーツに着られ大きな声で喋る2人の方を見て軽く笑みを浮かべていた。
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