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4回の乗り変えしながら大学の最寄り駅までくだらない話は続いた。
電車を降りるとそこには溢れんばかりのスーツ姿の学生がいた。砂糖に群がるアリの大群のようだ。
「お願いします。」
「お願いしまーす。」
「お願いしマース。」
「おねがいしまーす。」
通りの真ん中を歩く新入生を挟むようにして両側にいる大学生が必死にビラを配っていた。
大学まで普通に歩けば20分の道。しかし溢れんばかりの人のゴミ。
門にたどり着くまでに35分もかかった。さらに気づけば両手には溢れんばかりのチラシの山。
学生用マンションのチラシからサークルの勧誘のチラシ・マクドラルドの割引券など様々な物が手の上で風にゆらいでいた。
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