そこにあるもの

プライド

校門の前で大学デビューしたようなヤンキー座りでタバコを吸っている奴。
授業中ふざけている奴。色々な事がりょうを苛立たせた。

決してりょうは高校まで真面目だった訳ではない。クラスでは授業中に笑いを狙ったりふざけたりしていた。りょうは笑いに関してのプライドも高かった。

確かにりょうの周りが笑いのレベルが高いのもあったのだがやはり心のどこかで大学を見下していたのであろう。

りょうとまもるは学籍番号が遠い事もあって授業こそあんまり被らないが授業以外は常に一緒にいた。

りょうもまもるもそれぞれに友達がいないでは無かった。しかし友達つくりに慣れていない２人は大学の友達と上辺でしゃべる事に疲れいつもお互いに逃げていたのである。

まもる：「はぁ・・・」

りょう：「はぁ・・・。ほんまにしんどいな。あいつらほんまにおもんないし、つっこんだらビックリした顔するし疲れるな」

まもる：「ほんまそれやわ。何でこんな笑いのレベル低いねん。いじってもワンパターンやしな・・・」

こんな会話が行き帰り常に飛び交っていたのだ。