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「謙信公は、貴方を大切にしているから重要な仕事を兼続さまにお任せてされているのだと思います」
兼続は男で、実力もちゃんとある
どんな事があっても、決して崩れない強さがあるから、安心して任せてられる
けれど、かすがは忍びとは言え、女性なのだ
実力があるとはいえども、彼女には硝子のような脆さもある
それ故、失いたくないから
だから、謙信は貴方を辛い任務には着かせないのでは?
幸村はそう、言った
「──‥ありがとう。なんか、スッキリした‥な」
幸村の言う事が、実際そうだかわからないが、なんだか納得出来た
まずは、心が強くならなきゃ話しにならないよね
幸村とかすがが一緒にそう、笑いあっていた時
「幸村っ!!」
「兼続さま?」
今まで自分の部屋で眠っていたはずの兼続が、そこにいて
兼続は、幸村の肩を掴み、心配そうに
「大丈夫か!?この忍びに何もされていないか!?」
「兼続‥さ、ま…?」
幸村に外傷がない事を確認すると、兼続は安心したように息を吐いた
そしてそのままかすがに向き合って
「私には何をしようが一向に構わない。しかし幸村や謙信公に手を出した時、その時は貴様の命がないと思え!!」
「兼続さまっ!!」
らしくない幸村の怒鳴り声に、兼続はハッとしたように幸村の方を振り返った
一方の幸村はと言えば、誤解をしないで下さい
そう、首を振っていて
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