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「もぉ、さっきから呼んでるのに全然こないんだもん。でも、かわいい~!」
そして、こちらに猫の顔を見せる彼女。
「ほら、かわいい。ね?」
同意を求められて、言葉につまる。
「……そうだね」
猫よりも、その彼女の笑顔のほうが気になってしまったからだ。
特別に美人だったり、好みの顔というわけではないのに、素直に“綺麗だ”と思った。
しかし、それを顔に出さないようにして、俺はさっきから疑問に思っていたことを口に出してみる。
「ところで……ここで君は何をしてるんだい?」
彼女はきょとんとした顔でこちらを見た。
「何も?」
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