~竜の胎動~

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数時間後… 貴史と清美はビジネスホテルの一室に居た… コンビニで食料と筆記用具を買い揃えて、(清美は言葉を話す事が出来ません。詳しくは~序章~にて)今後の行動を話し合う事にした… 『まずはよかったな。こうして無事に会う事が出来て…』 貴史の言葉に清美は頷いている。 『これからなんだけどさ、どうしたらいいと思う?俺、マーメイドって奴に君が危ないから力を貸してくれって言われてここまで来たけど、何もわかってないんだ。』 マーメイドという言葉が貴史の口から出た瞬間、清美の表情が急に険しくなった… -貴史君、ちょっと考えさせて下さい。後、マーメイドに私達の無事を伝えてあげて下さい。でも、居場所は伝えないで- 貴史は合流した方がいいと提案したが、清美は頑なに拒否したので言われた通りマーメイドに連絡を取った。 マーメイドも一度は居場所を聞いたが貴史が答えないので清美が指示したのだろうと悟り、聞くのをやめた。 そして貴史に最低1日3回、朝昼晩に連絡を入れる事、暫くは目立つ行動を控える様に指示して電話を切った… 『竜はなんて言ってたんだ?』 帰国後、すぐにマーメイドと合流していたイカロスは竜の事が凄く気になっていた… 『とりあえずは無事みたい、でも居場所を言わないんだよね。恋路を邪魔するなって事なんだろうけど…完全に腑抜けちゃってるよ、最悪私達だけで何とかしないと行けなくなるかもね。』 マーメイドはミルクティーを飲みながら深いため息をついた…
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