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家に帰ると無造作に制服を脱ぎ捨て私服に着替える…
『一人暮らしってのも良し悪しだな…』
貴史の母親は幼い頃に他界している。
元々体が弱かったらしく、長い間病魔と戦っていたが貴史が幼稚園に入る頃遂に力尽きてしまった。当時は凄く悲しかったが、今ではずっと辛いよりは良かったと自分にいい聞かせる事で悲しみを紛らしている。
父親は健在だが、写真家という仕事柄、家に居る事はほとんど無い。仲が悪いと言う訳ではないがそんなにいい訳でも無い。
『さて…と、今日の晩飯何にしましょうかな?』
貴史は料理が作れる訳ではない。
したがっていつも出前か外食となる。
貴史は財布をポケットに押し込むと家を出た…
貴史は別府駅裏歩いて3分のマンションに住んでいる。別府という街は駅周辺に繁華街が集中している為、地理的にはかなりいい所に住んでいる事になる。
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