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会議室から出た渡辺と森山は社長室へと移動していた…
『やはりあの2人では無理でしたね。』
森山は全て見通していたかの様な口調で喋り初めた。
『まあ元々彼等などは全く当てにはしてませんでしたが…』
森山の口調に渡辺はその意味を悟った。
『やるのか?』
渡辺はその一言だけを言い、森山の返答を待った…
『あの2人はいつでも消せます。今私が考えているのは矢田 貴史…彼に情報を提供した人物の事です。伊藤、笠木を使ってなんとかあぶり出せれば…』
森山は深く考え込んだ後、出口の方へと歩を進めた…
『森山、わかっているとは思うが…』
渡辺が言い終える前に森山が口を開く。
『しかし娘側にこちらの動きを見せてしまった以上、いつまでも探りばかりでは拉致があきませんよ。』
森山はゆっくりとドアを閉め、本社ビルを後にした…
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