~暗雲~

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マンションの入口から貴史が出て行くのを2人の人間が見つめていた… 『矢田 貴史 … やつが竜を?』 身長は180cm位、ひょろっとした感じの男が相方に話し掛ける。 『そうみたいだね。あの竜が興味を持った男だ…1度見てみたかったんだけど…期待ハズレだね、顔はそこそこだけど。 なんで竜が興味を持ったのかサッパリ分からないよ。女心って不思議。』 こちらは150cmもない位だろうか…小柄でひ弱そうな感じだ。 大きい方が話しを続ける。 『どうする?奴に接触するのか?』 貴史の遥か後方を歩きながら更に小声で話している。 『まだいいや、暫く監視を続ける事にしよう。 君は竜の方を頼むよ。奴ら切羽詰まったらどう出るか分からないし…』 『わかった。』 そういうと2人は繁華街の方へ消えて行った… 『今日はお好み焼きにしよ。』 貴史は2人に気付く事もなくデラックスとライスを注文していた。
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