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その頃、
渡辺から電話を受けた森山は、伊藤、笠木の泊まっているホテルへと向かった…彼らは別府に着いてから渡辺から何の指示も受けていなかった。しかし勝手な行動は出来ず、カンズメ状態だった…森山は伊藤に連絡を入れ、部屋を開けさせた…
『森山か…社長から何か指示があったのか?』
笠木は苛立ちを隠しきれない様子で森山に詰め寄った…
『いや、実は私も指示を受けていないんだ。こんな所でいたずらに時間を費やしている場合では無いというのに…』
もちろん森山の言葉は本心ではなかった。笠木の心を煽る為の芝居である。
『そうだろ?わかるじゃねぇか、どうだ?俺達でアレを手に入れようぜ。そうすればもっと金と権力が手に入るぞ』
伊藤は社長からの指示を待つべきだと主張したが、森山と笠木は聞く耳を持たなかった。
『そうだな、しかしどうやって?』
森山は二人に酒を勧め、計画を念入りに話し合った。
もちろんカーテン等は閉め、完全に周りからシャットアウトした空間にする事は忘れていなかった…
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