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母は、職場が一緒の人に
妹を預けて仕事に行ってた。
けど‥
それを弱みで反論出来ない母を
その知り合いはｲｼﾞめるようになった。
母は、悔しくて悔しくて
毎晩仕事から帰って来ては
寝ている私たちを起こさないように
声を押し殺して泣いてた。
そんな中、兄だけは泣いている母に気付いて
頭をナデナデして
励ましてあげてたらしい。
そんな日々が続き
母が帰って来て
いつものように泣いてると
兄が言った。
『俺が育てる!!
俺がＥを育てる!!』
この頃、
兄は１０歳になったばかり…
まだまだ子供だ。
でも‥
頼る人のいなかった母は
兄の言葉を信じる事にした。
それからと言うもの
Ｅを預けるのは、やめて
兄は、ろくに学校も行かないで
ヤンチャ盛りの私たちの世話だけでも大変なのに‥
赤ちゃんのＥを
一生懸命に育てたんだ。
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