生い立ち

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母は、私たちに 寂しい思いをさせてる分 お金では苦労させないように と、毎日休む事なく 仕事仕事の毎日。 1人で いっぱいいっぱいだったんだ… 怒るとたまに手が飛ぶ事だってあった。 ヤンチャ盛りの私たちは 家中散らかしては そのまま 夜は、母がいない事が寂しくて 母の匂いがする服を抱いて寝る… 母が仕事に疲れて帰って来て 家は、荒れ放題。 さすがに一度、 いつも以上にかなり怒られて 母が仕事に行ってる間に 掃除したのを覚えてる。 でも幼い私たちの掃除の仕方なんて 本当グチャグチャだ。 服は積み上げてるだけ ちゃんと絞れてない雑巾で床を拭く。 それでも母は、 泣いて喜んでくれたらしい。 私たちは、寝てたけどね。 兄が大の字になって寝て 兄の右手を腕まくらにして 私が寝て 兄の左手を腕まくらにして 弟が寝て 股ぐらに妹を挟んで寝る。 人から見たら 変な格好かもしれない けど… 母は、その姿を見て 泣きながら 謝ったんだって……。  
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