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そんなこんなの紆余曲折があったが、その後はこれといった問題もなく運動会は開幕、そんで順調に種目を消化していった。
言い忘れてたが、朱雀学園の運動会は紅白の2組に別れて競いあう。
偶然にも俺の周りの奴らはみんな紅組だが、放送係の俺にはあまり関係ない。
そう、俺のやるべきことは放送全般。競技中の実況やら招集編成なんかもやらなくてはいけない。
これが実はなかなかどうしてめんどくさい。
『第7組目、スタートしました。紅がんばれ、白がんばれ─────ゴールしました。1位、白組。2位、白組。3位、紅組の順でした。
…ってかさ、1組目からなんだけど、皆さん放送席の前を走り抜ける時に手を振らないでください。もっとまじめに走ってくださーい。』
まったく、何が楽しいのか俺の前を走り抜ける人全員がこっちを向いて笑顔で手を振るこのありさま。
真剣味が足りないというかなんというか…
まぁ、そんなこと言っときながらしっかり手を振り返してあげてる俺は結構なツンデレだと思う。
うん、自覚はしているが反省はしていない。
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