運んで動くは修羅の会!    ~"リアル"リアル鬼ごっこ~

9/35
前へ
/275ページ
次へ
「どうしてこうなった。」 いまの俺の心情を伝えるのに、これ以上の言葉はなかった。 校長が全校生徒に告げた競技…それは 【鬼ごっこ】。 そう、誰もが体験したことがあるであろうこのゲームを校長は延長戦として提示してきたのだ。 だがそれだけならよかったんだ。 「また実況でもしてればいいのかな?とか考えていた俺が甘かった…」 「いいじゃない。今まで楽してたんだから」 客観的な発言は慎んで貰おう、奏。 「ふわ~、鬼ごっことか小学校以来です!」 「…逃げまとうまーくんを捕まえる…」 「うふふ…なんか燃える、いや!萌えるシチュエーションですわ!ジュルリ…」 いや、ジュルリ…じゃねーから 「ねーねーねーまーくん!私たちの誰かに捕まったらなんか1つ言うこと… 「ききません。」 「ちぇ~っ」 そう… 会話からもおわかりの通り、この【鬼ごっこ】に俺も参加する羽目になった。 しかも逃げる側でだ。 そして懸案事項がもう1つ… 「なんで…」 「俺らまで…」 「こうなった…?」 逃げる側になぜか尉澄、佐之助、曹司の3人が入れられてるのだ。 てかぶっちゃけると逃げるのは俺ら4人、鬼はその他。 つまり4対全校生徒…     
/275ページ

最初のコメントを投稿しよう!

19536人が本棚に入れています
本棚に追加