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「どうしてこうなった。」
いまの俺の心情を伝えるのに、これ以上の言葉はなかった。
校長が全校生徒に告げた競技…それは
【鬼ごっこ】。
そう、誰もが体験したことがあるであろうこのゲームを校長は延長戦として提示してきたのだ。
だがそれだけならよかったんだ。
「また実況でもしてればいいのかな?とか考えていた俺が甘かった…」
「いいじゃない。今まで楽してたんだから」
客観的な発言は慎んで貰おう、奏。
「ふわ~、鬼ごっことか小学校以来です!」
「…逃げまとうまーくんを捕まえる…」
「うふふ…なんか燃える、いや!萌えるシチュエーションですわ!ジュルリ…」
いや、ジュルリ…じゃねーから
「ねーねーねーまーくん!私たちの誰かに捕まったらなんか1つ言うこと…
「ききません。」
「ちぇ~っ」
そう…
会話からもおわかりの通り、この【鬼ごっこ】に俺も参加する羽目になった。
しかも逃げる側でだ。
そして懸案事項がもう1つ…
「なんで…」
「俺らまで…」
「こうなった…?」
逃げる側になぜか尉澄、佐之助、曹司の3人が入れられてるのだ。
てかぶっちゃけると逃げるのは俺ら4人、鬼はその他。
つまり4対全校生徒…
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