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こうして運動会としては異例のサドンデス、まさかの"鬼ごっこ"は始まろうとしていた。
そんな中、俺ら4人は一足先に学園に放たれた。この5分後には全校生徒が俺らを追ってくることになっている。
…と、ここで俺があることに気付く。てか佐之助の顔を見て気付いた。
「…ヤル気しねー」
隣にいれ佐之助は、殴りたくなるようなダルさ満天の顔をしながらだらだらと歩いていた。
ゴッ
「ゴハッ!!ちょ!ま?え…!?
なんで今殴った!?」
あ…すまん。つい…
「でも佐之助の言うことも一理あるよ。てか女の子達もヤル気ないんじゃない?」
たしかに尉澄の言う通りかも…女にとって運動会ってあんまりヤル気の出るイベントじゃないよな。実際、さっきまでも一生懸命やってた生徒って一部だったし。
「適当に捕まってさっさと終わらすか…?」
曹司の提案にそれもいいかも…と思った、
その時
『よし、それでは今から延長戦を始めるぞー!』
校内放送から校長の声が響いた。
そして…
校長必殺、呪文の言葉が。
『えー、開始1分前だが、さっき言わなかった最後のルールを説明する。
逃げる側が90分間バッチをとられず逃げきった場合、椿は冬季休暇の課題の免除!友人諸君には金一封が用意してある!
…中身は秘密だが、それなりの額だぞ!?』
「なん…だと…!?」
俺らは一瞬で目の色が変わった。冬休み宿題ナシだと!?すごく…ヤル気でます!
だがその後の言葉に俺は絶句することになる
『そして追う側!お前らはな…
捕まえた奴を煮るなり焼くなり好きにしていいぞ♪
それでは始めェェ!!』
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