1040人が本棚に入れています
本棚に追加
/60ページ
朝…目が覚めたら部屋のベットで寝ていた。
昨日、先生にお姫様抱っこでスタッフル-ムへ連れたいかれた後から記憶がない。
あの後何があったのか…
まったく分からない
先生がここまで私を運んだの?
ちゃんとパジャマに着替えてるし、先生が着替えさせてくれた?
昨日あんな態度して、先生怒っているかな?
でも、昨日の先生のことを許せない自分もいた。
でも、お酒のせいであったとしても、あの態度は子供だったかも?
こんなにも酒癖が悪いなんて、思ってもみなかった。
もう二度とお酒は飲みたくないな…。
私は少し痛む頭を抑えながら、台所に水を飲みに向かった。
冷蔵庫からミネラルウォーターを出して飲んだ。
「亜季話があるからこっちに来なさい!」
突然先生にそう呼ばれて振り返ると、さっきまではいなかったはずの先生がソファーに座っていた。
「ここに座りなさい。」
先生は自分の隣を叩きながらそう言った。
私は、先生の言葉に素直に従った。
「昨日の事だけど…。」
先生は麗華さんとの話を始めた。
先生と彼女が婚約していることは事実だと。
でも、先生は麗華さんと結婚するつもりはないとハッキリそう言った。
先生と麗華さんはホストクラブで知り合った。
彼女は先生に惚れこみ、付き合って欲しいとしつこく迫った。
そんな彼女の申し出を、先生は何度も断ったらしい。
彼女のうちはかなりの資産家で、先生のことを色々調べあげ、先生のお父さんのビジネスサポートを条件に、先生を通さず直接両親に話を進めた。
そして、先生の知らないうちに婚約が成立していた。
「まぁ、経緯はこんな感じだ。話したらのどが渇いたな…コーヒーでも淹れようか。」
そういって立ち上がった。
私は先生の背中を見つめ、麗華さんと先生の事を考えていた。
最初のコメントを投稿しよう!