新人

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「健さん、って、その…よくここに来るんですか?」 「ん~、どうだろ。今日みたいに映画の番宣とかで同じ日になれば会うかな~。あと、仕事で近く通ったとか言って来たりする。」 「そうなんですか。」 少し俯き言う姿を見て、違和感を覚える。 健と会った事ある―…? 「舞ちゃん、健のファンだったの?」 会った事あるかは、聞きづらいから、そんな言い方になってしまった。 もし会った事あるなら、少し失礼かな…。 「はい♪ 私、ずっと健さん大好きで。会いたかったんです。」 なんだ。あたしの勘違いだったんだ。 だいたい今日モデルの仕事が初めての子と、健がいつ会うのよ。 何故かホッとした。 だから、舞ちゃんが悲しそうにしているのに気付かなかった。
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