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「あたまが良、くて、そこ、そこイケメンで、カネ、持ちで、あのバカよりいい男、しょうかいして!!」
2年の終わり、あたしは失恋した。今まで振られたことがないわけじゃない。けど、今回のものはどうも傷が深いらしい。
岡本由貴。好きだった……ううん、まだ過去形には出来ない、好きなやつの名前。出会って友達として半年。岡本に好きな女が出来たって知って、焦って告って、振られて。もう友達としてもそばにいられないと思ってた。でも、岡本は友達でいたいと言ってくれた。
嬉しいのに悲しい。すごく、悲しい。
岡本に振られた夜。あたしは友達の麻美に電話をして情けない泣き声で男を紹介して!なんて叫んだ。なんて馬鹿なこと。岡本を忘れさせてくれるような男なんていない。
ドラマや漫画のように可憐に泣かず、怪獣のように声を上げて泣いてた。道ですれ違うスーツ姿のオッサンが怪訝な目で見てくるけどそんなどうでもいい。
明日は目が腫れる。きっとひどい顔してる。
学校行きたくないな。行きたくないのに、岡本に会いたい。
忘れてやるなんて。もっといい男見つけてやるなんて。強がりを言ってもすぐに忘れることなんてきっと出来ない。
今でも好き。ほんとに馬鹿だね、あたし。
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