信じてほしいなら、

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 それでなんでそのユウカネーがあたしに声をかけてきたかってこと。ていうか、やっぱあんなあの甘えた声は男専用かよ。こういう性格の子には麻美で慣れているけど、なんだか麻美とは違って気にさわる。 「……なに?」  黙って睨んでくるユウカネーに、ぶっきらぼうに声を掛けると、相手は可愛らしくメイクした顔を歪めて、舌打ちした。おい、舌打ちしたよ、今。  とりまきみたいにユウカネーの後ろにいる女の子達にも視線を向けていると、その一番後ろに立っている女の子にも見覚えがあった。ああ、あの子は確か、こないだ南と歩いていた子だ。  なんだ、この集団。  南のお手つき集団?って、その近くにいるあたしもそれに入るわけ?いやいや、冗談じゃない。お手つきっていうか、お手はついてやったけどさ、思いっきり頬に。  自分の考えに眉を顰めていると、先頭に立っていたユウカネーがようやく口を開いた。 「あんた、南君のなんなわけ? すっごい目障りなんだけど」 「……は? いや、なんなわけって……別に、なんでもないけど」 「ウソついてんじゃねーよ。昨日、あんたが南君の手を握って話してたのを、この子が見てんだけど?」  ねえ、見たんでしょ?とユウカネーが隣にいる服だけは派手だけど顔の造りはちょっと地味な女の子に声をかけると、その子は、うんうんと頷いた。  なにその誤情報。  あたし『が』南の手『を』?違うっつーの!逆だ、逆。南『が』あたしの手『を』、だから!  てか……なにこれ。もしかして、あたし、この子らに南とデキてるとか思われてんの?それで文句付けられてんの?  ちょっと、待ってよ。なんなのその飛躍。いや、ホント勘弁して。あたし関係ないですから。
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