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バカ南のせいで、頭にチョコレートモカフラペチーノをかけられてから2日。
なんであたしには人を呪う力が無いんだろう、とかおかしなことを考えたり、笑い話にしかならない2日前の話を誰にも言わずに、苛立ちが治まるまで自分の中で、ぐるぐると消化した。
朝に麻美から1時にあたしの家に集合ねーという暢気なメールが来て、ああ、今日があの岡本似の何とか君と会わなきゃなんない日かと思ってうんざりする。
やっぱり行きたくないんだけどってメールしたら、ダメだよ!じゃあ、集合場所は紗英のうちにするから!迎えに行くからね!と返信が来た。なんでそうやる気なのよ。
出かける気なんてさらさら無くって、用意もせずに部屋にいたら、1時前に麻美と梨佳が家に来て、なにやってんの!ほら!早く用意して!と急かされた。
嫌々着替えて化粧をする。適当な服を取り出そうとしたら、麻美がこんなのダメ!と新しく買った服を出して、髪巻くの面倒だしいいよ、って言えば梨佳が、自分がやってあげるからとか言い出す。もう、なんなのあんたらのその連携は。
2人はどうやら南のせいでむしゃくしゃしているあたしを元気付けようと、自分達のように彼氏を見つけて幸せにさせようとしているらしいけど、ちょっと今は正直迷惑。かといって無下にも出来ず、渋々、準備をして家を出た。
「ねーねー! 見て見て! 聡君からヨッシーの写メもらったの!」
「は? 誰それ」
「だからー! 岡本君似のヨッシー! あ、本名は三井吉昭っていうんだけどね。ヨシアキだからヨッシー!」
「あ、ああ、そう」
どうでもいいわ。
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