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「うおー! アレやばくね!? ちょうゾンビ! ウケるんですけどー!」
ウケねーよ。誰かコイツを黙らせろ。
麻美と梨佳に半ば引きずられるようにゲーセンに着くと、すでに石倉と澤田、ヨッシーこと三井達は来ていて、入り口のとこで無駄に爽やかに迎えてくれた。
実物の三井は、うん、無理、と思った。
麻美に言われてお互い自己紹介。麻美と梨佳いわく岡本と同じ系統の顔をした三井は、へらへらとした笑い方じゃなくって、テメーの顔には似合わないんだよといいたくなるようなアヒルな笑い方をする。あ、ニヒルか。もうどっちでもいい。
三井はどうやら事前に石倉達からプリクラであたしの顔を知っていたらしくて、すっごい鼻息荒く、すげタイプなんだけどと言われた。ははは、と乾いた笑いを漏らして、その言葉を受け流す。
しつこく話しかけてくる三井にうんざりとしているあたしを近くで麻美と話していた石倉が横目で見て、にやりと性格の捻じ曲がったような顔で笑う。ムカつく……!!
途中までは6人で固まってゲームをしていたけど、途中から2人組ずつで別れる。もちろんあたしのペアの相手は、平成のヨッシーこと三井吉昭。
一緒にプリクラ撮ろうと言われて、拒否ったけど、またまたーとわけのわからないことを言われて、無理やりプリクラ機の中に引きずり込まれた。
すっごい嫌な顔でしぶしぶ撮っていたら、どさくさに紛れて腰を触ってきやがった。これってなんの罰ゲーム?
流石にキレて、触んないでよと怒ったら、いやらしい笑い方で、腰細いねとセクハラ発言。もういやだ。
「紗英ちゃんってーどういう奴が好みー?」
「……三井って苗字じゃない人」
「ウハハ! やべ、紗英ちゃん、マジ笑いのセンスあるわー!」
「…………」
誰かコイツを今すぐ消して。
テンション高けりゃいいってもんじゃない。ていうかさ、麻美と梨佳。なにこれ?嫌がらせ?違うよね?
恋は盲目っていうけど、多分、あの子達は石倉や澤田がイイと推したから、イイと思い込んでるんだろうな。流されやすいタイプだし、あの2人。
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