運命の出会い?バッカじゃないの。

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 フラれるわ、変な男に夜道でナンパされるわ、ホントろくなことが無い。友達のままでいようって言ったからには岡本とは今までのように接しないといけない。自分で望んでいたことではあるけれど、これって思った以上にキツイ。  なんだかすっきりしたような顔で「おはよう!片岡チャン!」なんて。  その言葉に「うるさい、バカ本」っていつも通りのあたしを演じる。大そうな演技派だと思う。だって、現に岡本はあたしがそう言った後、よかったいつも通りだって少し安心したような顔をした。  ああ、ムカつく。その無駄に育った体を蹴り飛ばしたい。  2年A組の教室にいるのもあと少し。岡本の隣の席に座っていられるのもあと少し。早く離れたいような、離れたくないような。だけど、離れないとあたしはずっと岡本を好きでいそうで怖い。それこそ卒業するまで、いや、卒業してもずっと。今までこんなに想った相手なんていないから自分がいつまで引きずるのかわからない。  だから、いつも通りを装いながら、岡本のことを頭の隅に追いやって、3年で岡本と同じクラスにならないように学年末のテストに向けて勉強に没頭することしかあたしには出来なかった。岡本は流石にもうあの子のことをあたしの前で話したりはしないけど、嬉しそうな顔で携帯を眺めていたり、放課後が近付くにつれてそわそわとし始める様子が「あの子」を彷彿させる。胸が苦しい。  頭ではわかってるのに、心がついて来ない。ハッキリ振られてんだよ。そんなのわかってる。でも、気になるんだからどうしようもない。  大体、岡本も悪い。そう、アイツが全部悪い。
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