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その日の放課後、全く乗り気じゃないまま麻美と梨佳に引きずられるようにして合コン相手との待ち合わせ場所に向った。途中、下駄箱辺りで岡本を見つけて、思わず隠れてしまった自分にムカつく。
別に何にもやましいことなんてないけど、昨日の今日で不本意とはいえ、男を紹介してもらうために合コンに行くなんてことは知られたくない。まあ、知られたからってどうだってことは無いんだけど。岡本はきっと「えー!それは早くね!?」とか言って笑いそうだし。
......想像してすっごいムカついた。
満面の笑みで部活に向っていくヤツらに、ああ、青春してるよ、なんて思ったり。やることもなく男探しのために合コンに励もうとしてる自分が空しすぎる。
合コンの相手、明治学園のボンボン集団が指定してきた待ち合わせ場所は駅前の通りから少し離れた所にある普段なら絶対足を踏み入れようとしないちょっと高級感漂うカフェ。オープンテラスに外からでも店内が見渡せる大きな窓。
「あ、聡くんたちだー」
麻美は店内を覗くと仲良くなった明治のヤツらを見つけたみたいで、いつもよりも高い声を出して店内の相手に向って小さく手を振った。麻美の隣にいる梨佳も同じように手を振る。その後ろにいるあたしはこれでもかというほどやる気のない態度。ああ、帰りたい。
ほらほら、早く入るよーなんて言いながらあたしの腕を引いてくる麻美について店内に足を進める。
店内には明治学園のヤツらとか森永女学院のヤツらばっかり。あたしら場違いじゃね?つか、なんなのここ。金持ち坊ちゃんとお嬢さんの集会場?
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