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週末になるたび、私はあの場所へ行っていた。
桶に入った水と花。
これを持ってあの場所に向かうのもどれだけ続けたことだろうか。
「あら、長門ちゃん。精が出るね」
すれ違うお婆さんに会釈を返す。
彼女は痴呆が進んでいるため気づいていない。
私が何十年この行動を繰り返しているのかを。
先週変えたばかりの花をまた変え、桶の水で墓石を洗う。
このあたりでは一番清掃が行き届いていると自負している。
この行動を何十年と繰り返してきたから。
横にある墓碑に刻まれた名前。
涼宮ハルヒと、そしてキョンと呼ばれていた彼が入っている墓。
少し離れた位置には古泉一樹のものもあった。
何度となく私は墓参りを繰り返す。
「久しぶり・・・元気にしていた?」
すでに生きていないものに元気かと問う私は滑稽。
有機生命体は死んでしまえば、その体に何の情報も残さないというのに。
有機生命体の死の概念を、私は知っているはずなのに。
「私は・・・・・・寂しかった」
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