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「腹減った」
「事件を解決出来たのは良いけど、すっかり時間を食っちゃったねぇ」
そう、この二人、今の今まで仕事をしていて帰りが遅くなってしまったのだ。
だからといって今から帰宅しても、ろくなものは無いだろうと、取り敢えず繁華街まで出て、腹ごしらえをしようと歩いている。
「何食いたいんだよ、日向は」
先刻から空腹で唸っている腹を、宥めるようにしてさすりながら、井原が新野を見る。
新野はその辺にある看板などを眺めながら、何を食べるのか、真剣にその事だけを考えているようで、井原の質問は見事にスルーされてしまう。
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