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~インフラトンおやじ2~
[原子よりも小さな初期宇宙ではインフラトンは「量子ゆらぎ」によりわずかなムラ(不均一さ)があって、それが今の銀河の種(物質密度のムラ)になったと考えられています]
さて、小学生になる直前、生まれ育った地をあとにして、両親の故郷であります岡山県の西に位置する漁村に引っ越した宇宙馬鹿。
大都会大阪とは比べものにならない自然との出会いです。
海、というものを見たことはあっても、海に触れるのは初めて。遊び場が海岸のこともしばしばです。得体の知れない生命体は無数にあります。陸続きになった島の畑には普通にカブトガニのご遺体があったり、ゴキブリにそっくりな動きをする物体が防波堤に密集していたり。
そんな中、不思議なのは潮のみちひきでした。遊べる場所の広さが変わっていくのです。ある日はどんどん広くなり、ある日はどんどん狭くなり、時には遊び場がないことも!
ある夜、何かの用事があるお父さんについて歩いていました。漁村にはいたる所に海水の逃げ場になる溝があるのですが、その日はそこが溢れそうなくらい海の水が一杯でした。
突然お父さんの服を引っ張って立ち止まったお嬢ちゃん、
「…これ、大丈夫?」
「ん?何が?」
「水…」
「ハハハ、しばらくしたら下がる。今日は1年で一番潮が高いだけ」
何!?
なぜそんな事がわかるんだ?
溢れてお家が海になるかも…
[海は怖い]とお母さんにいいきかされていた彼女(お母さんのお姉さんは海で亡くなったそうです)。ちょっとビビってます。
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