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広間、という一言だけで表現するにはこの空間はあまりに異質だった。
広々とした円状の空間、それを構成する壁に幾つかのドアが張り付いている。
ドアの数は5枚。
「…さて」
ブラフマンがアートマンに向き直る。
「行ってこい」
「行ってこいって…どのドアの中へ?」
当惑した様子でアートマンが聞き返す。
「全部だ。…適当に、好きなとこから入りな」
アートマンは一つ頷くと、手近に在ったドアに手を掛ける。
一枚目のドアが開かれた。
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