step,3:シークエンス

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広間、という一言だけで表現するにはこの空間はあまりに異質だった。 広々とした円状の空間、それを構成する壁に幾つかのドアが張り付いている。 ドアの数は5枚。 「…さて」 ブラフマンがアートマンに向き直る。 「行ってこい」 「行ってこいって…どのドアの中へ?」 当惑した様子でアートマンが聞き返す。 「全部だ。…適当に、好きなとこから入りな」 アートマンは一つ頷くと、手近に在ったドアに手を掛ける。 一枚目のドアが開かれた。
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