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壁に背を預け、ブラフマンはそのままズルズルと座り込んだ。
「…上手く行けばいいけど、な」
呟くと同時に、僅かに頭痛が沸いた。
足を投げ出し、後頭部で軽く壁を打つ。
二度、三度。小さな鈍い音が広間に響いた。
「…上手く行けば?」
自嘲する様に笑いながら、上着から煙草とライター、それと携帯灰皿を取り出す。
気ダルげに煙草に火を点す。
「…気分わりぃ」
細く紫煙を吐き出しながら、アートマンが入った扉を見詰めていた。
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