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「うわ…暗すぎだろ…翔太~!車のライトこっちに向けてくれ。」
「あぁ、りょーかい。」
先に降りた夏美と拓也…そして古井戸にライトを向け、俺も車を降りた。
「な~んにも見えないね。」
「底あんのか?コレ…」
二人は井戸を覗き込んでいる、俺も手の平サイズの石を拾って井戸に近付いた。
そして…
「おらッ!!」
それを古井戸の中へ勢いよく投げ込んだ。
「……………………………。」
「……………………………。」
「………何も聞こえないね。」
…石が小さすぎたか?と思った俺は先程より大きな…片手では持てない大きめの石を両手で掴み…
思い切り井戸へ投げ入れた。
「……………………………。」
「……………………………。」
「…やっぱり聞こえないね。」
かなり深いな…多分。
「ちぇ、つまんねーの!もう遅いし帰ろうぜ、夏美、翔太。」
「あっ、ホントだ!私あしたバイトなんだよね…そろそろ帰らなきゃ。」
「そうだな、もうすぐ0時だし…帰るか。」
今回も何もなかったな…そう思いつつ車に戻り、まずは拓也を送るために彼の自宅へと走り出した。
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