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世界が終わる
その日……
太陽が昇るよりも早く
熱い光が地の底から吹き出す
それは……
全ての命を食い尽くす終焉の炎
紅蓮の大波となって
何もかも消し去る
陸は立ち上がり
緑の地平線は崩れていく
振り向き呼んでみても
……誰も返してはくれない
遥かに霞む月を眺めながら
爬王たちは互いを食い合う
胸に牙を突き立て
喉に爪を走らせて
陸も海も、紅に染め上げる……
山から火柱が上がる
まるで、全ての憎しみを打ち消すかのように
もう、何もない
木も、獣も、そして君も……
ねえ、どうして?
生まれた時代が違ったのなら
壊れてくボクたちの地球(ほし)を
見ないまま死んでいけるのに
焼け焦げた森に、ただ独り
幼獣(おさなご)の叫びは
暁の宇宙(そら)の彼方へと消える
小さな星で、ひとつの世界が終わった
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