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地を震わせて動き
幾重にも連なる山脈たち
そのひとつひとつが
命をもっている
……今日は狩りの日だ!
糧を求める爪を研ぎ澄ませて
山々を眺める狩竜(かりうど)たち
猛る若きチカラが
大いなる深緑の壁に挑む
……相変わらず馬鹿デカイな!
かつて…いや、この未来(さき)であろうとも
地を踏む者で
彼らを凌ぐ山などありえない
彼らに敵はない
……今日こそ倒してやる!
狩竜たちは、さらに猛る
山は崩れることはないだろう
だが、狩竜の熱い血が……
皮膚を通して溢れだしてくる
全てにチカラを感じる
そうだ……
己の強さを信じるなら
倒せない敵なんてないはず!
全てに打ち勝てる!
……俺に続け!
狩竜は咆哮(さけび)を上げる
牙と爪が命じるままに
遥かに巨きな山へ挑む
山は立ち上がる
より大きくなる
狩竜たちは臆せずに攻め立てる
山が降り立つ
狩竜たちは跳ぶ
生をぶつけ合い
血の鼓動を天に響かせる
ただ、戦う!
その数が足跡となって残る
それが、この世界だ!
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