綺麗なままで

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綺麗なままで

夏は光に溶けて 空を焦がすようで 自分の胸もまた 夏に焦がされるようで 人は光に消えて 今を急かすようで 自分の弱さもまた 人に急かされるようで 夜は光を奪って 今日を昨日に変えていくようで 自分の今日もまた 夜に昨日にされていく 繰り返すだけの日々に それなりの価値を 見出したくなったら それはもう霞んでいる 綺麗なものは ごく自然なもの 簡単にその身を すり抜けていくようなもの だから 綺麗なんだ
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