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ささくれ、24時
剥がれ落ちそうな作り笑い
触れようとする度に
涙腺は悲鳴を上げてしまう
濡れていく視界は
いつも通りのピンぼけ
突き刺すノイズ音
ささくれることだけを覚えて
何かが砕けるように
君は笑わなくなった
戻らない
壊れていくその速さで
忘れてしまう
壊れる前の形を
戻れない
24時を越えて
温もりを失い始める
機械化しだした心
爪痕さえ響かなくなって
噛み砕けないでいる
生身のままの弱さ
剥き出しになる
強がるだけの自分
鏡には映らない
もうひとりの自分
手を繋いでいる
二人の自分
片方の分まで泣いて
片方の分まで笑う
そしてまた
気づいてしまう
何かが砕けるように
君は笑わなくなった
戻らない
壊れていくその速さで
忘れてしまう
壊れる前の形を
それさえあったことを
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