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メロスは激怒した。必ず、かの邪知暴虐の王を除か(掘ら)なければならぬと決意した。
メロスには政治がわからぬ…きっと常識も怪しいところだ。
メロスは村の牧人…というのは表の姿であり実は夜な夜な(隙あらば真っ昼間、いや朝っぱらから!)村に彷徨えるノンケにテクニックを披露する男である…
そう、彼は女に興味を示さない、元々父も母も居ないのだが、村一番のイケメンの癖に女房がいないのはそのためである。
そんな彼が村に及ぼす影響は身の回りでは収まっていない…
彼の村に住む男のほとんどは彼の魅力に包まれ、覚醒してしまう…
そのため男女の結婚が少なく、一時は村が壊滅寸前というところまできた。
流石にマズいと村長(覚醒済み)が対策を施行し何とか持ちこたえた。
その対策とは女と結婚し、子供を産むことによって税金から金が支払われるといったものだ。
金に困った奴らも多いからこの策は上手くいった…ちなみにこの村の状況を頭で描けば女性を大事にしたくなるかも知れない。
けれども(?)
邪悪に対しては人一倍敏感であった。(そこ重要)
忘れかけていたが、メロスは16になる妹と2人暮らしである。
そして、その妹は近々村の律儀でノンな牧人を花婿として迎えることになっていた。
その牧人はもちろん村長の制度から金目的なのだが、それ以上に兄貴メロスが目当てであった。
この牧人は、(メロス目当てに)集った村の男達の中から、妹の婿(メロスの弟)としてふさわしい者を
(性的観点において)メロスがいくつものテスト
(大きさ、色などの見た目、テクニックetc)
を行い選び抜かれたモノである。
ちなみにメロスは妹の意見を1%くらいしか聞いていないのだが、その牧人は流石にイケメンで妹も満足がいき問題にはならなかったとさ…哀れ妹…。
そのため(一応形だけはと思い)衣装やご馳走やらを買いにはるばる十里はなれたシラクスの市にやってきたのだ。
なぜ「一応」でここまで来たのかにはちゃんと理由がある。
この市にはメロスの竹馬の友…いや正直に言えば「ホモダチ」のセリヌンティウスがおわし、ここ数年剣(つるぎ)を交えてなかったので訪ねて逝くのが楽しみなのである。
歩いているうちにメロスは町の様子を怪しく思った…。
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