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「夏だー!!」
「海だー!!」
「パパラッチゴンザライラーだー!!」
上機嫌な三人組に対し、頭を抱えながらため息をついている火群の姿がそこにあった。
「うるさいですよこの馬鹿野郎共、ってなんで俺たち海になんてきてんですか隊長」
「基地が修理中で隊員に邪魔者扱いされたからだよ火群君」
藍加は怒り心頭ともいえる火群に対し、なだめるようにそう答えた。原因はこいつなのだが。
「まぁまぁ、堅いこと言わず柔軟にいこうじゃないか」
「あんたは反省って言葉学べやチキショーッ!」
火群、ご乱心である。そんな上司をなだめようと春と新人隊員の尖はいまにも藍加に殴りかかろうとしている腕を掴んでいた。
阿呆の連中…ではなく悪の集団はそんなドタバタ劇を公衆の場で繰り広げていた。
「なんだただの阿呆集団か」
黒子はそう呟くと緑立の頭をもふもふしている。頭を撫でられ目を閉じうっとりしている猫耳少年がそこに居たのだった。
「むっ?!」
「どうしました火群さん?」
「今物凄くサラッと酷い事言われたような気が」
「あのー火群さん…」
「どうした春?」
「隊長と尖が消えました」
「またかー!」
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