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「ねぇねぇ珀~?」
「あ?なんだよ珊?」
「また攸夜更かししたのかなぁ~?」
「さぁ?」
「あ~単発発言禁止~」
珊はにゃはっと笑いながらそういった。
どうやら完全に黒子への怒りは飛んでいったらしい。
「ああん?」
珀はそんな珊を見て、呆れたような不機嫌そうな顔をした。
「怒った?」
「怒ってねぇ!」
「いや怒ってるっしょ?」
「怒ってねぇったら怒ってねぇ!」
「ふ~ん?」
珊はちょい怒鳴り気味な珀を眺めるように、両腕を後ろに廻しニヤニヤしながら周りを歩いている。
「…なんだよ?」
「べっつに~♪」
そして二人の沈黙が1分程続いた。
「さ~て、攸の布団潜って僕も寝よ」
そう言って珊はトコトコと攸の居る部屋へ歩いて行く。
「ガキ…さて、客来る迄掃除掃除」
それから時は過ぎ大体16時前後となった頃であろうか、攸という名の旅館の主である青年は目が覚めたようだ。
「ん?何だこの白いのは…」
布団の中には刪が潜り込んでいた。
「…寝よ」
「寝るなー!」
攸が二度寝をしようとしたその時である、珀が襖をスパーンと開けた。
「ん?珀か、どうした騒々しい」
「どうしたもこうしたもじゃねぇ!いつ迄寝てんだよ!」
「ふむ、あと五時間」
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