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「あ、はーい」
客である彼はなんだこの旅館と思ったが、考えるのをやめたようである。
「お~い珊!お連れしろ~」
「は~い♪さっこっちこっち」
ぐいぐいと背中をおされ急かすように連れていかれる客を別の部屋から覗いている者がいた。
「お客なんて珍しいね」
ピンクのなんかちょっとゴスパンクっぽい服装した中2拗らせた人みたいな見た目の少年が部屋から顔を覗かせている。彼もまた居候&従業員なのだが、普段は表に出てこないようだ。
「ん?緑立か、生きてたのか」
珀はそう言いながら襖から顔だけ出してる人物にそう話し掛けた。
「引きこもり飽きたのか?」
「調べ物だよ。所詮…脇役…フフッ」
「お、おうそうか」
珀はこいつ出る作品間違ってんじゃないのねぇ?と思ったが口には出さなかった。
「こんなとこに客くるとか敵じゃないですかね…フフッ」
「あん?この猫耳ほのぼのギャグ小説に敵なんかでないだろこの緑猫!緑茶め!緑茶め!」
「黙れメタ発言黒猫…!僕が一番機体を上手く操れるんだ!」
二匹がそんな言い争いをしている側で、攸はなんだこいつらという顔で眺めていた。何故かソースはウスターか中濃かで揉め始めたがわりとどうでもいい。
その頃部屋へと案内されてる客はというと
「ん~何処だっけ?ちょい聞いてくる~」
「え!?まって置いてかないでー!?」
置き去りにされていた。
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