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『今日遊ぼうよ!』 高校に入って仲良くなった藍からの誘い。 2人で遊びに行くのは初めてで。 少しの躊躇と不安。 だけどバイトも休みだし… そんな気持ちで藍の家へと向かった。 ♪~♪~♪ 『はい?』 軽快な着信音と共に嬉しそうな藍の顔。 『ねぇ~』 携帯を閉じたかと思うと、向けられた猫なで声。 『中学の友達が一緒に遊ぼうって言ってるんだけど~』 友達になってまだ数ヶ月だけれど。 藍が語尾を伸ばすのは甘えた証拠。 これを断ると、目に見えて拗ねるのだから。 末っ子には困ったものだ… 『いいよ。一緒に遊ぶんでしょ?』 『うん!』 鼻歌を歌いながら化粧を直す藍。 電話口から微かに聞こえたのは男の声で… 少しだけ出逢いを求めて鏡をチェックしている自分がいた。
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