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着いた先は自転車で5分のご近所さん。 我が家のように入って行く藍に驚きながらも。 慌てて後を追った。 『…』 『来たよ~』 言葉を失ったあたしの代わりに上機嫌な藍。 足場もない部屋に入ったかと思うと一人の男の隣に腰を下ろした。 いや。 待て。 あたしは野放しですか? どちらの部屋を見渡しても、いるのは男ばかりで。 どうしろと? えっ? 帰っていい? 『座りなよ』 声のした方を見ると、笑顔で手招きしてくれている。 捨てる神あれば拾う神あり ってか。 『お邪魔します…』 足場に気を付けながら何とか小さな自分のスペースを確保した。
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