5/108
前へ
/149ページ
次へ
『俺、三好』 『あっ綾乃です…』 人懐っこい笑顔に、笑うとなくなる目。 お酒を進めてくれたり お菓子を取ってくれたり タバコを差し出してくれたり だけど。 よく喋る… いや。多分、あたしを楽しませてくれようとしているのだろうけど… 話題は尽きないんじゃないかと思うくらい、話しは続いていた。 『綾乃~』 あっ。 あたし忘れられてたわけじゃないんだ。 頬を赤く染め、満面の笑みで近寄ってきた藍の足はどこか覚束なくて。 『どうしたの?』 『飲め飲め~』 初めてのお酒。 少しずつ飲んでいたあたしに無理矢理飲ませたのは 紛れもなくコイツだ。
/149ページ

最初のコメントを投稿しよう!

395人が本棚に入れています
本棚に追加