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お酒もタバコも初めての体験。 鳴り止まない一気コール。 お酒が進めばタバコも進む。 意味もない笑いが込み上げてきた。 『おっ。亮介』 新たな客人を低い声が知らせ、ふと視線を踊り場に向けた… ドクン お酒とは違う大きな鼓動。 合わさった視線に慌てて頭を下げた。 赤いメッシュの入れられた髪。 整った顔立ち。 細身の体。 胸のドキドキは一層早くなっていく。 “亮介”と呼ばれた人物に興味を持った。 今思えば一目惚れだったのかもしれない。 だけど“恋”を知らないあたしは、ただ胸の鼓動に戸惑っていた。
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