夢のマイ・アンドロイド

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コンクリートの地面目指して落下する。 なんとか受け身をとろうと体勢を整え様とした時だった。 身体の奥でカチッと何か音がした。 身体の自由が無くなった。 無造作に地面に落下した… が、痛みは無い。 意識もある。 しかし、身体を動かす事が出来ない。 かろうじて利く視界にどこからか黒ずくめのスーツに身を包んだ男達が現れて家に入って行くのが見てとれた。 玄関からアンドロイドが妹の首根っこを無造作に掴み出てきた。 アンドロイドは黒ずくめの男達に指示を出している様だ。 やがて男達は家の中から父と母を運び出して来た。 父も母もピクリとも動かない。 そして、また黒いワゴン車に僕の家族が乱暴に詰め込まれる。アンドロイドが僕に近づく。 「意識はあるのにまだ自覚が無いのね。妹さんは気がついたのに。やはり貴方は不良品ね」 なんの事だ? アンドロイドはやはり無造作に僕の首根っこを掴み引き摺り車に近づく。 やはり身体の感覚は無く、苦しさも無い。視界がボヤけていく… 車に放り込まれるその瞬間、僕は、否、僕達家族の本来の姿を思い出した。 そう、僕達家族は…アンドロ… 僕…こそはマイ・アンド… しかし、その瞬間、僕の世界の全てが消えた…
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