夢のマイ・アンドロイド

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夢のマイ・アンドロイド

待ちに待った日がとうとうやってきた!! 我が家にアンドロイドが届くのだ!! アンドロイドが急速に普及したと云っても、それはまだまだ一般的な物ではない。 一個人が手にするには途方もない応募の中から、厳正な審査の下に所有が許されるのだ。 その抽選に我が家が当たったのだ!! それを知った時の僕を始め、父母と妹の喜び様と言ったら!! 兎に角、今日にも我が家にアンドロイドがやって来る。 学校でも落ち着かずに授業は上の空。休み時間はクラスメイトについつい自慢をしてしまう。 その日のクラスの話題はアンドロイド一色と言っていいかも。 学校全体をみてもアンドロイドを持っている家は極僅か。 ましてやクラスでアンドロイドを手にしたのは我が家だけなのだ。 学校が終わる頃にはアンドロイドが家に届いているかな? 授業等、手に着くものか!! クラスメイトの何人かはアンドロイドを見せてほしいと言ったが今日は駄目だ。 今日はアンドロイドがやって来る記念すべき日。 この優越感は家族だけで楽しみたい。ケチと言われても僕の顔からは笑顔が消えない。 やがて鳴る終業のチャイム。 僕はカバンを引ったくる様に抱えアンドロイドの待つ我が家に走った。
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