『小さな穴』

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「っていうか、なんで、風間さんと話してるのかな?」 「あの2人って、仲良かったっけ?」 あちこちから、いろんな声が聞こえる。 ・・・この人がいると、面倒だな。 だが、周囲の喧騒も気にせず、早瀬君は私に話題を振ってくる。 「風間さんって、下の名前は何だっけ?」 「・・・玲」 「玲・・・かぁ。なんか格好いいなぁ」 ・・・・そうかな? 「俺の下の名前とか知ってる?」 分かるけど。 「晃・・・君だよね」 答えを聞いた早瀬君は、「当ったりー!」と嬉しそうに笑う。 「ねーねー、俺、風間さんの事、『玲ちゃん』って呼んでいい?」 「えっ?・・・」 なんか・・・いきなり、馴れ馴れしくないか?
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