人魚姫04

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今までの記憶全てが私が見ていた夢だったの? 彼の存在そのものが私の中の妄想だった…? ずっと待ち続けていた私は愚か者に他なら無かった? あの楽しかった思い出をずっと大切にしてきてきた私は…どんなに、 どんなに馬鹿げていたの…? だって彼は覚えていない。 彼が私を覚えていなければ意味がない。 ずっと、待ってたのに。 貴男の言葉を信じて待っていたのに。 貴男との思い出に浸る瞬間だけが私の胸を熱くさせたのに。 それさえも私から奪っていくのですか? 「魁斗君…っ」 何年もの間我慢していたものが零れ落ちた。 ひとつの雫となって 「うそつき…」
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