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ここは、都内にある大学のキャンパス内のカフェ。
カフェといってもスタバみたいな雰囲気はなく、丸テーブルに座り心地の悪そうな椅子がセットになって適当に置かれただけの簡単な作り。
カフェというよりは、学生たちの休憩場所と言った方が正しいかもしれない。
周りには、テーブルに突っ伏して寝る男子学生や、鏡を取り出し化粧を直している女子学生なんかがちらほら見える。
今日の講義を終えた私は、そこでだらだら友人と午後の気だるい時間を潰していた。
「ねぇねぇ、ルナ!」
「何?」
「今日これから法学部と合コンあるんだけど来ない?」
「法学部かぁ…どうしよっかなぁ」
「えぇ~!!ルナ来てよぉ~。それでまた例のアレやって!ね?」
「またアレやるのぉ?愛華も好きだね」
「だって面白いんだもん♪」
愛華、
これは私の高校時代からの友達。
綺麗に染まったココア色の髪を流行のゆるく巻かれたパーマで整え
丸いアーモンドアイには長い付け睫毛がよく似合っていて、いかにも男受けしそうな顔立ちの愛華。
キレイ系の愛華は、性格に多少クセはあるものの、私の自慢の友人の一人だ。
だから、偶然にも同じ大学に入学した今でも、学部こそ違うがこうして退屈な午後の一時を一緒に過ごすことは多い。
そして《ルナ》と呼ばれた女。
それが私。
どこにでも居るごく普通の大学生
その言葉が、《今の》私を表すのには最も相応しい言葉だった。
《この時》にはまだ…
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