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朝は普通にやってき、私は姉に起こされ目を覚ます。
父はテーブルに着き、新聞を眺め、
「舞いは、椎が起こさないと、何時までも寝てるのか」
と私に言う。
朝食の支度をする姉の横に立ち、手伝い出す。内心、少し緊張していた。昨晩の事が、頭を過ぎったからだ。
「舞いは、朝弱いからね」
姉は笑って、父に同意する。
「椎ちゃん、いつも感謝してます」
私は安堵していた。今日初めて聞く姉の声が、普段と変わらなかったからだ。昨日の事は、何でもなかったんだ、と心の中で繰り返し呟く。自分に言い聞かすように。
家族三人で、唯一食事が出来る朝食は、貴重な時間だった。時間は余り無いけれど、互いの様子を見ながらどんな案配なのか、把握するには事足りた。今朝も、みんな普段通りのように伺えた。
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