第一章「翳」

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第一章「翳」

「馬鹿なことはもうやめろ」 「兄を殺すか?まぁいい…何度だってお前の前に現れてやる」 「あぁ殺す。何度だって、幾度目の前に現れようとな」 払った切っ先は綺麗に首を捉え 相手の首は弧を描き宙を舞うとドサッと鈍い音と共に地に落ちた 血潮を浴び 身を紅く染めた男は 刀の血を払うと、鞘に収め、そのまま暫く地面に転がる首を見つめていた
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